肩の痛み もくじ
・ 肩の痛みのよくある症状 ・ 肩の痛みについて ・ よくある肩の痛みの原因 ・ 肩の痛みの予防 ・ 肩の痛みQ&A ・ 肩の痛みの施術法
肩の痛みのよくある症状
こんなお悩みはありませんか?- 肩が張っていて痛みが取れない
- 肩を動かさなくても痛む
- 夜間になると痛みが強くなる
- 痛みで眠れない
- 肩が90度よりも上に上がらない
- エプロンを後ろで結ぶような動作ができない
- 肩に力が入らない

肩の痛みについて
肩には常に腕の重さによって負荷がかかり続けています。肩の痛みの原因の1つは筋肉の張りや凝りですが、強い痛みがでやすいのは中高年からで肩を支えている組織が衰えてしまうことが大きな原因です。 肩関節は、肩甲骨、上腕骨、鎖骨の3つで構成され、肩甲上腕関節と肩鎖関節があります。肩鎖関節は肩の動きの支点となる働きをして肩甲上腕関節は肩がどの方向へも動かせる構造になっています。
よくある肩の痛みの原因
・肩こり
肩の上側に痛みが起こりやすいです。 首や肩の筋肉は重い頭を支えているため負荷がかかりやすいです。ストレートネックや猫背などの姿勢不良は背骨のS字カーブがゆがむ原因になります。 背骨がゆがむと筋肉への負荷が大きくなり、この状態が続くと筋緊張や凝りが起こります。・五十肩(四十肩)
肩関節周囲炎とも呼び、その名の通り肩まわりに痛みが生じます。ほとんどの場合は片側の肩に発症し、1番痛む部分はその日によって違うこともあります。 五十肩は、40~60代の中高年の女性に多く、加齢による軟部組織の老化によってわずかな負荷でも傷つきやすくなることが原因です。 夜や明け方に痛みが強くなることが多く髪を結んだり、エプロンを後ろで結ぶような動作が困難になります。・石灰沈着性腱板炎
肩まわりに急激な痛みが起こります。夜間に突然起こることが多く、特に中高年の女性にみられます。 リン酸カルシウムという石灰が肩の腱板に沈着し、それが溜まり膨らむことでまわりにある組織が炎症を起こします。 肩の上に位置する棘上筋の腱に石灰が沈着することが多く、とにかく肩の痛みが強く動かせなくなります。・腱板損傷(腱板断裂)
肩の腱板は棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋で構成され肩の動きに大きく関わっています。 腱板損傷は、中高年の男性に多く発症しますが、若い方でも野球のピッチャーをしていて肩に負担が大きい方はみられることがあります。 腱板は肩甲骨と上腕骨に挟まれていることや加齢による老化が原因で、肩を使い過ぎると損傷または断裂を起こします。・肩峰下滑液包炎
肩の外側の出っ張っている肩峰と上腕骨の間には滑液包という肩の動きをスムーズにする組織があります。 繰り返し肩の挙上をすることで滑液包が挟みこまれ炎症を起こします。症状が進行することで肩峰に骨棘が形成され痛みが取れにくくなります。 肩をよく上げる職業や投球の多い野球選手に多くみられます。・上腕二頭筋長頭腱炎
肩を上げようとしたり、ものを持ち上げようとすると肩の前側に痛みが生じます。 野球やバトミントン、テニスなど肩を上げるようなスポーツや重いものを持ち運びする職業の方に多くみられます。 上腕二頭筋長頭腱は、結節間溝という上腕骨の骨のコブとコブの間を通ります。肩を上げたり、ものを持ち上げたりを何度も繰り返すことによって摩擦で腱に炎症が起こります。・肩関節脱臼
肩関節脱臼のほとんどは、肩甲骨の受け皿に対して上腕骨頭が前に脱臼します。転倒時や肩を強くぶつけたときに起こりやすく、肩を上げる力、後ろに伸ばす力、外側にひねる力が同時に加わると脱臼しやすくなります。 肩の痛みや腫れがあり、関節可動域が制限されます。脱臼時に神経を傷つけてしまうとしびれや血流障害が起こることもあります。・肩鎖関節痛
反対の肩を触るような動作で肩の前側に痛みが生じます。 肩鎖関節が痛む原因はさまざまなものがあり、関節に炎症が起きた肩鎖関節炎、軟骨がすり減った変形性肩鎖関節症、衝撃による肩鎖関節脱臼や鎖骨骨折などがあります。肩の痛みの予防
肩の痛みを予防するには、筋肉の柔軟性を維持したり、疲労を溜めないことが大切です。 そのためには、 ・肩のストレッチ ・肩を温めて血流をよくする ・同じ姿勢を長時間続けない ・姿勢を正すことを意識する ことなどが重要です。 ここで、肩の痛みの予防、改善になる体操を2つご紹介していきます。 家でも簡単にできますので、ぜひ試してみてください。 *痛みのない範囲で行ってください<僧帽筋上部線維ストレッチ>
①姿勢を正して椅子に座り、片手を腰の後ろに回します ②反対の手で肩が上がらないように抑えます ③頭を抑えた肩と反対方向に傾け斜め下を向きます ④10秒間キープしたらゆっくりと元の姿勢に戻ります これを10セット行います。 ポイントは 肩の上の筋肉が伸びるのを感じながら行うことです。<広背筋ストレッチ>
①姿勢を正して椅子に座ります ②両手を頭の上で組みます ③体を真横に傾け、背中・脇腹を伸ばします ④10秒間キープしたらゆっくりと元の姿勢に戻ります これを10回セット行います。 ポイントは 体を真横に傾けたときに、重心を反対側へ移動させることです。肩の痛みQ&A
肩に痛みがでたら温めた方がいいですか?冷やした方がいいですか?
肩を痛めた直後や痛みが強い急性期は、アイスパックなどで冷やし炎症を抑えるようにしましょう。また、感覚が鈍くなることで痛みを緩和することができます。 慢性期で運動時痛や関節可動域制限がある場合は、筋肉などの軟部組織を温めてほぐすようにしましょう。
肩が痛くて夜眠れないのですがどうしたらいいですか?
肩は構造上、少し斜め前にでており、仰向けで寝ていると肩が下がって痛みやすくなります。 仰向けで寝る場合は、肩から腕の下にタオルなどを入れて少し高さをだし、肩が下がらないようにしてみてください。 横向きで寝る場合は、痛い肩を上にしてタオルを挟んで寝てみてください。