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噂の「肩甲骨はがし」について解説!【チェック法・自主トレあり】 | 接骨院がく整骨院/針灸整体院グループは日祝日も交通事故施術に対応

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噂の「肩甲骨はがし」について解説!
【チェック法・自主トレあり】

最終更新日 2021/09/22
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

最近、「肩甲骨はがし」っていう言葉をよく聞くけど、肩甲骨はがしって何?
そもそも、肩甲骨ってはがして大丈夫なの?自分で肩甲骨なんてはがせないし、整体とかで施術してもらうしかないんじゃないの?
今回は、肩甲骨はがしについて、知らない方に向けて書いていきます。

噂の「肩甲骨はがし」について解説!【チェック法・自主トレあり】 もくじ

・肩甲骨はがしとは?

・肩関節の動きについて

・こんな人は肩甲骨の硬さに要注意

・肩甲骨の動きのセルフチェック

・自分で行う肩甲骨はがしの方法

・肩甲骨はがしの効果

・まとめ

・肩甲骨はがしとは?

まず、肩甲骨はがしについて説明していきます。肩甲骨はがしとは、接骨院や整体で、肩甲骨と背中の間に手を入れて、背中からはがすような手技のことを指します。効果としては、肩甲骨周りの筋肉がほぐれて、肩甲骨周りの痛みが軽減したり、肩こりが改善したりします。実際に、肩甲骨が背中から剥がされるわけではないですが、肋骨と肩甲骨との間の動きが良くなってきます。最近では、肩甲骨の周りの筋肉が柔らかくなり、肩甲骨の動きが良くなる体操を「肩甲骨はがし」と呼んでいる場合もあります。

・肩甲骨はがしをすると、肩の動きが楽になる?

肩甲骨はがしを受けると、肩の動きが改善する記事や動画がよく見られますが、果たして本当なのでしょうか?
おそらく、記事や動画の内容は本当だと思われます。これらの理由について解説していきます。

・肩関節の動きについて


いわゆる肩関節の動きは、非常に複雑になっており、色々な部分の動きが必要になってきます。中でも重要になるのは、肩甲骨と腕の骨がくっついている関節(いわゆる肩関節)の動きと、肩甲骨の動きです。肩甲骨は、上下左右、上下への回旋運動、天使の羽のように内側が浮き出る動きなど、様々な動きが存在します。これらの動きと、腕の骨の動きによって肩の動きが作られます。仮に、肩甲骨が全く動かなかったとすると、肩関節自体にかなり負担がかかってしまい、関節を痛めるだけではなく、かなりの動きを制限されることになります。

・肩甲骨の動きが良くなるとは?

肩甲骨の動きが良くなるとは、どのようなことなのでしょうか?肩甲骨は、背中に乗っかっているだけです。膝や股関節、肘などと違って、骨の安定性はあまり無く、筋肉で支えられています。そのため、可動範囲が広いですが、一方で筋肉が硬くなると、可動範囲が狭くなってしまうという特徴があります。では、どのような人が、肩甲骨周りの筋肉の硬さが出てきてしまうのでしょうか?

こんな人は肩甲骨の硬さに要注意

・運動不足で、筋肉が弱ってきた人

コロナの影響もあり、最近どこにも出かけられていない、運動ができないという方も多いと思います。まさにこのような人は要注意です。全身的に筋力が落ちてくると、重力に負けるように姿勢が悪くなってきます。特に腹筋やお尻の筋肉など、重力に反抗する筋肉が弱ってくるとかなり影響が大きくなってきます。適度に運動をしないことにより、全身の筋肉の血流が悪くなり、次第に色々な場所の筋肉の動きが悪くなっていきます。

・姿勢が悪い人

もともと猫背気味という方もいると思います。実は、肩甲骨は背骨の角度と密接な関係があります。猫背の場合ですと、肩甲骨はそれぞれが離れてしまう方向(肩甲骨の外転といいます)に動いてしまい、背骨を挟み込むように近づくことが難しくなります。これでは、いくら肩甲骨を動かそうとしても、しっかりと動かすことはできません。

・パソコン操作時間が長い人

最近はテレワークが多くなり、パソコンに触れる時間が多くなったという人も多いのではないでしょうか?パソコンの中でも、特にノートパソコンをお使いの方は姿勢が悪くなりやすい傾向にあります。ノートパソコンは、キーボードとモニターがセットになってしまっているため、どうしても、うつむく姿勢になりやすいです。デスクトップのパソコンを使用したり、サブモニターを使用して目線をコントロールしたりして、姿勢に気を付けていきたいところです。

・肩甲骨の動きのセルフチェック

それでは、あなたの肩甲骨の動きをチェックしていきます。
※肩に痛みがある方や、チェック中に痛みが出る場合は無理しないようにしてください。

1. 壁にしっかりと背中をつけて立ってください。
2. 手のひらを下に向けたまま、腕が壁から離れないようにして上に持ち上げていきます。
3. 地面と水平なラインを0°として、何度腕をあげられたかで判断します。
結果
・45°以下で✖️
・60°以下で△
・60°以上で○
あなたの肩甲骨はどうでしたか?

・自分で行う肩甲骨はがしの方法

ここからは、自分で行う肩甲骨はがしの方法について解説していきます。

・椅子に腰かけ肘を大きく回す方法

1. 椅子に腰掛け、肘を曲げます。
2. 肘を大きく動かすイメージで、腕を回します。
3. 肩甲骨を背中に寄せて、胸を開くようにすると効果的です。

・立って行う肩甲骨はがし

1. 壁に背中をつけ、バンザイします。
2. そのまま壁から手が離れないようにして、肘を下げていきます。
3. この時、肩甲骨で背骨を挟み込むように意識して動かします。

・肩甲骨はがしの効果

肩甲骨はがしの効果についてまとめていきます。肩甲骨はがしをした結果、どのような効果が得られるのでしょうか。

・1.姿勢の改善

肩甲骨をしっかりと動かして、内側に寄せることができれば、バストアップにもつながります。下記の文献では、肩甲骨を寄せることによって大胸筋が発達し、デコルテ部分までふっくらする胸になるとしており、左記のような胸が美しいとされていたと書かれています。

参考情報::肩甲骨位置および肩甲上腕関節外転可動域と脊柱アライメントとの関連性≫≫

逆に考えると、肩甲骨が背骨を挟み込むように、しっかりと動かすことができれば、猫背を改善することができるとも考えることができます。実際の患者さんを治療する場面でも、この考え方は多く利用しています。猫背の解消のために肩甲骨の位置関係を見ることがよくあります。

・2.バストアップ

肩甲骨の動きが良くなることで、背骨に影響を与えることができます。下記の論文では、肩甲骨の可動性と、背骨の湾曲の関係を示しています。猫背になると、肩甲骨は背骨から離れた位置にあるとしています。

参考情報:18世紀フランス宮廷女性の美意識の変遷:美しい体型と姿勢の関係≫≫

逆に考えると、肩甲骨が背骨を挟み込むように、しっかりと動かすことができれば、猫背を改善することができるとも考えることができます。実際の患者さんを治療する場面でも、この考え方は多く利用しています。猫背の解消のために肩甲骨の位置関係を見ることがよくあります。

・3.肩こり解消

肩甲骨の動きが出るようになるということは、肩こりが解消する可能性が強まります。下記の文献では、肩こりの人と肩こりでない人の肩甲骨の動きを比べた研究です。前に手を伸ばした時の肩甲骨の動きが、肩こりの人とそれ以外とでは、逆になっていることがわかりました。肩こりの人は、肩甲骨が外側に広がる動きになっているのに対し、肩こりが出ない人は、肩甲骨が内側に動いています。この差は、上半身をうまく使っているかどうかということになります。
他の論文では、上半身の回旋と、肩甲骨の動きの関係性を明らかにしています。肩甲骨の動きが良いと、上半身を多く捻れるという結果になっています。

参考情報:肩こり者における肩甲骨の動きの解析≫≫

参考情報:体幹回旋運動に伴う肩甲骨の運動について≫≫

肩こりの詳しい解説はこちら≫≫

・5.四十肩・五十肩の予防

肩甲骨の動きが良くなるということは、肩への負担を減らすことができると考えることもできます。肩関節の動きは、腕の骨と、肩甲骨の動きが2:1で動くようになっています。なので、肩甲骨の動きが少なくなってしまうと、腕の骨をより多く動かさなければいけなくなり、その結果、肩に負担がかかり痛みが出てしまいます。
下記の論文でも、肩甲骨の位置が悪いと肩に負担がかかるとされています。

参考情報:肩甲骨位置および肩甲上腕関節外転可動域と脊柱アライメントとの関連性≫≫

五十肩の詳しい解説はこちら≫≫

・まとめ

今回は、肩甲骨はがしについてまとめてきました。肩甲骨はがしとは、肩甲骨と背中の間に手を入れて、背中から肩甲骨をはがすような手技のことを指します。現在では、肩甲骨周りの筋肉を柔らかくして、肩甲骨自体の可動性を向上させることを一般的に肩甲骨はがしと呼んでいます。肩甲骨の動きは、肩の動き、上半身のねじれなどと密接に関わっており、良く動く方がいいです。自分で行う肩甲骨の硬さのチェック方法や、肩甲骨はがしもご紹介しました。家にいる時間が長くなりがちですが、自分で肩甲骨の動きを良くして、肩の柔軟性を向上させていきましょう。