足裏の痛み もくじ
・ 足底腱膜とは? ・ 足底腱膜炎の症状 ・ 足底腱膜炎の原因 ・ 足底腱膜炎の予防 ・ 足底腱膜炎Q&A ・ 足裏の痛みの施術法
足底腱膜とは?
足裏には足底腱膜と呼ばれるとても強い腱の膜が縦のアーチを描きながら、踵から足指のつけ根あたりまでついています。 また、足の第1指から5指までは横のアーチを描きながらついています。 この足底腱膜は歩いたり、走ったりする動きに重要な役割を持っており、 おもに踵を上げ蹴りだすときの力、地面に足をつけたときの衝撃の吸収という働きをしています。足底腱膜炎の症状
痛む部位は踵のあたりが多く、朝起きてから1歩目が特に痛い、動きだしに痛いという症状がよくみられます。 痛みは動いているうちにだんだんと軽減していき、感じなくなることもあります。 症状が軽いうちはスポーツをしている最中に痛みを感じることは少なく、スポーツ後にみられることが多いです。 足底腱膜を放置してしまうと、骨棘という骨のとげが踵に形成されてしまいます。 この骨棘が足底腱膜を刺激してしまい、痛みを悪化させてしまうおそれがあります。足底腱膜炎の原因
過度のランニング、ジャンプの繰り返し、長時間の立ち仕事、体重の増加などによって足底腱膜に負荷がかかり、わずかな傷や炎症が起こります。 足底腱膜炎になりやすい方の特徴には ・使い過ぎ(オーバーユース) ・足に合わないシューズの使用 ・硬い地面でのトレーニング ・足に筋力、柔軟性の低下 ・扁平足またはハイアーチ ・加齢による治癒力の低下 といったことがみられます。 スポーツをしている方は特に使い過ぎによって足底腱膜を損傷しやすいです。 さらに硬い地面でトレーニングをしている場合は走ったり、ジャンプして着地したときの衝撃が強くなり、足裏に大きな負荷がかかります。 また、合わないシューズを使用してしまうと足の機能を十分に発揮できず、足底腱膜に負荷がかかりやすくなってしまいます。 足の機能を十分に発揮するには、足裏の縦アーチも重要になってきます。 この足裏の縦アーチに異常が起きたものには、扁平足とハイアーチがあります。<扁平足>
扁平足とは足裏の縦アーチがなくなり、平らになってしまった状態です。 成長過程でうまく縦アーチが形成されなかったり、運動不足による筋力低下などが原因となります。 症状は足裏が疲れやすくなったり、足のむくみなどがみられます。 足を着いたときの衝撃の吸収という役割を十分に果たせないことから膝、腰、肩などに痛みがみられることがあります。 扁平足になると足底腱膜炎のほかに外反母趾、アキレス腱周囲炎、有痛性外脛骨などを引き起こしやすくなります。<ハイアーチ>
ハイアーチとは足裏の縦アーチが高くなりすぎた状態です。 過去に足を怪我していたり、神経疾患、遺伝などが原因となります。 症状は足裏が硬くなり、動きが悪いといったことがあります。 また、接地面のほとんどが踵と足指のつけ根あたりのみになるため、足にたこができやすく痛みがみられやすいです。 ハイアーチになると足底腱膜のほかに外反母趾、変形性膝関節症、半月板損傷などを引き起こしやすくなります。足底腱膜炎の予防
①練習量を見直す
過度のトレーニングは足底腱膜炎の原因になります。 練習量を調節して練習の質を高めるようにしましょう。 また、無理にトレーニングを続けてしまうと骨棘を形成しやすくしてしまうので、痛みがある場合はなるべく安静に努めるようにしてください。②足の筋力、柔軟性を高める
歩く動作にはふくらはぎの筋肉が収縮し、アキレス腱を引き踵を上げ、足底腱膜に蹴りだす力が伝えられ歩いています。 ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性が低下してしまうと、蹴りだすときに足底腱膜にかかる負荷が大きくなるため、柔軟性を維持するようにしましょう。 また、運動不足が続き筋力が低下してしまうと扁平足になる原因になるので、歩く習慣をつけるようにしていきましょう。③足に合ったシューズを使う
足に合っていないシューズは歩く動作を十分に発揮できなくしてしまい、足底腱膜にかかる負荷が大きくなってしまいます。 また、靴底が薄いシューズは足を着いたときに伝わる衝撃が強くなってしまいます。 特に硬い地面でトレーニングする方や歩くことが多いお仕事をしている方はクッション性のあるシューズの使用をおすすめします。④テーピング
扁平足の方は縦アーチがない影響で足を着いたときの衝撃の吸収が十分に発揮できていません。 テーピングによって縦アーチをつくることで衝撃の吸収を補い、足底腱膜炎を予防することができます。<足底腱膜炎のストレッチ>
ここで家でも簡単にできる足底腱膜炎の予防・改善になるストレッチを2つご紹介していきます。 *痛みのない範囲で行ってください①ふくらはぎのストレッチ
・床に座って片足を前に出し、反対の足は膝を曲げ横に倒し座ります ・前に出した足にタオルをかけ、引いていきます ・ふくらはぎが伸びた状態を10秒キープします これを10回繰り返します。②足の指のストレッチ
・正座の状態から片膝を前に出して立てます ・後ろの足は指を立てて、床と直角になるようにします ・立てたつま先に体重をかけて、足底の筋肉を10秒間伸ばします これを10回繰り返します。足底腱膜炎Q&A
足底腱膜炎のセルフチェック法はありますか?
足底腱膜炎をセルフチェックするには、まず椅子に腰かけ、片足を反対膝にのせます。 足の親指を伸ばしながら踵の前側あたりを押してみてください。 痛みがあれば足底腱膜炎の可能性があります。
足底腱膜炎に効果的な治療はありますか?
体外衝撃波治療というものがあります。 痛みがでている部位に衝撃波を与え、回復を早めていきます。 多少、痛みがでることがありますが短時間で治療ができます。 体操の内村選手、野球の大谷選手などスポーツ選手にも多く活用されています。