腰椎すべり症の原因と改善方法
最終更新日 2021/07/9
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修
腰椎すべり症はその名の通り腰の骨がずれてしまうものです。それにより腰椎の中をとおる神経が圧迫されてしまい腰痛や足のしびれなどの症状を引き起こします。ここでは腰椎すべり症の種類や治療法についてお伝えしていきます。
腰椎すべり症 もくじ
・ 腰椎すべり症とは?
・ 腰椎すべり症の症状
・ 腰椎すべり症の種類
・ 腰椎すべり症の治療法
・ 腰椎すべり症の予防法
・ 腰椎すべり症Q&A
・ 腰椎すべり症の施術法
腰椎すべり症とは?
腰椎は一番上の第1腰椎から一番下の第5腰椎まであります。
通常はまず、ずれることはないくらい靭帯や筋肉でしっかり固定されています。
椎間関節や椎間板という上の腰椎と下の腰椎を結ぶ組織が壊れてしまいかみ合わせが悪くなったり、腰椎の弱いところが疲労骨折になり腰椎分離症になった結果ずれていってしまいます。
腰椎すべり症の症状
主な症状は腰の痛みと足の痛みやしびれです。
症状が進んできた際に特徴的な症状としては※間欠性跛行(かんけつせいはこう)という症状がでてくる場合があります。
※ 間欠性跛行
長距離を歩いていると段々にお尻や太もも、ふくらはぎ、すねに痛みとしびれが出てきます。一度座って休むとまた少し歩けるようになります。
腰椎すべり症の種類
大きく分けて2種類に分けられます。
分離すべり症と変性すべり症です。
《 腰椎分離すべり症 》
腰椎分離すべり症はまず腰椎分離症になり疲労骨折した場所から腰椎が離れてずれていきます。
変性すべり症よりも腰の痛みを感じやすいのが特徴です。分離症になった後の若い方にもみられる腰椎すべり症です。
《 腰椎変性すべり症 》
腰椎変性すべり症骨折を伴わない腰椎すべり症です。
年齢とともに椎間板が壊れてきて腰椎の連結部が不安定になり、腰椎がずれていきます。
腰椎分離すべり症に比べお尻や足などのしびれが出やすく、中高年に多くみられます。
腰椎すべり症の治療法
まずは腰椎がこれ以上ずれないように保つことと痛みやしびれをコントロールすることが大切です。
接骨院では
・ダブルギアコルセット
・鍼治療
・ラジオ波
・立体動態波
・超音波
・手技療法
など様々な方法で腰椎を安定させて症状を軽減させていきます。
腰やお尻、足の痛みやしびれが強い場合は、病院で腰椎を固定する手術法もあるようです。
下記のページに接骨院の施術法について詳しく書いてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
腰椎すべり症の予防法
腰椎分離症の方は腰椎分離すべり症にならないように体幹部の筋肉を鍛えることが大切です。
またそうでない方も腰椎変性すべり症にならないように腰椎の連結部分に負担をかけないように日頃から気をつけてください。
ここで腰椎すべり症の予防、改善になる体操をご紹介していきます。
家でも簡単にできる体操なので実践してみてください。
*痛みのない範囲で行ってください
《 ももすり腹筋 》
・両膝を曲げて仰向けになり、軽く手を伸ばします
・おヘソを覗きながら背中を丸めます
・膝に触れたらゆっくりと戻ります
これを10回繰り返し、3セット行います。
ポイントは
背中を丸めたときに足が床から離れないようにすることです。
《 お尻のストレッチ 》
・仰向けに寝て、片膝を抱えます
・対側の肩に膝を寄せます
・10秒キープしたら元の姿勢戻ります
これを10セット行います。
ポイントは
お尻が伸びているのを感じながら行うことです。
《 太ももの裏のストレッチ》
・椅子に座り、片足を前にだします
・上体を真っ直ぐにして体を前へ倒し太ももの後ろを伸ばします
・10秒キープしたら元の姿勢戻ります
これを10セット行います。
ポイントは
上体を前に倒したときに腰が丸まらないようにすることです。
腰椎すべり症Q&A
すべり症にならないように気を付けた方がいい生活習慣を教えてください。
日常生活の注意点をまとめてお伝えしますね!
《 掃除機やほうきをかける時 》
掃除機やほうきの長さを長く調整して中腰にならないようにしてください。
《 草むしりの時 》
長時間草むしりは行わないように気を付けて、膝を地面につけた姿勢で草むしりをしてください。
《 車の運転姿勢 》
車のシートと背もたれの角度は110度くらいが適しています。あまり後ろに倒し過ぎないように。
『整骨院が教える 腰痛治療時に必要な正しい椅子の座り方』はこちら≫≫
《 食事の支度の時 》
食事の支度の時は腰から丸まるような姿勢になりやすいため、コルセットを巻いて下さい。
片足を安定した台(20センチくらいの高さが目安)の上に乗せて行うと腰の負担が軽減します。
また食材を切るときなどイスに座ってできることは座っての方が負担が軽減できます。
《 物を持つ時 》
なるべく持ち上げるものをお腹につけて体の近くで持つようにしてください。