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背中の痛みの原因は?対処法や危険な痛みについて解説 | 接骨院がく整骨院/針灸整体院グループは日祝日も交通事故施術に対応

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背中の痛みの原因は?対処法や危険な痛みについて解説

最終更新日 2022/7/26
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

背中に痛みを感じたことはありませんか?背中の痛みは日常生活の姿勢や筋肉痛によって生じることもありますが、心臓や消化器などの疾患が原因で生じる場合もあります。
この記事では、背中の痛みの原因や、対処法について紹介します。

背中の痛みの原因は?対処法や危険な痛みについて解説 もくじ

・背中が痛いときに確認するべきポイント

・病気が原因の背中の痛み

・日常生活で起こりうる背中の痛み

・背中に痛みが出たときの対処法

・まとめ

背中が痛いときに確認するべきポイント

ひとことに「背中が痛い」と言っても、背中は首の下から腰の上まで範囲が広いため、原因もさまざまです。骨に異常がある場合や、消化器の疾患も原因として考えられます。痛みは目に見えないため、受診した際に適切に痛みの状態を伝えることが大切です。

・痛みがある場所

まずは、痛みが生じている場所を確認しましょう。右側や左側、真ん中、上の方か下の方かで原因がある程度絞られてきます。また、広範囲が痛いのか、ある一点が痛いのかも診察にあたっては重要となります。

・痛みの性質

痛みが生じた部位に関係なく、痛みの性質は診察にあたって、とても重要な要素と言えます。
鈍い痛みなのか、鋭い痛みなのか、痛みの強さは10を最大とすると0から10までのどれくらいの数字で表せるかを聞かれることも多いです。
また、痛みはいつから生じているのか、その痛みはずっと続いているのか、痛みが強くなったり和らいだりする要因はあるかも確認しましょう。

・痛み以外の症状の有無

心臓や消化器に疾患がある場合には、痛み以外の症状が現れることもあります。必ずしも痛みと同時に出現するとは限らないので、いつもと違う症状があれば、診察の際にきちんと伝えましょう。

病気が原因の背中の痛み

背中の痛みのうち、病院を受診するべき痛みについて解説します。痛みの部位や他の症状を参考に、どの診療科を受診するかも確認しておきましょう。

・痛み以外の症状の有無

・肝炎

何らかの原因で肝臓が炎症を起こした状態で、ウイルス性やアルコール性、急性や慢性といったさまざまな種類に分けられます。目立った症状が現れないことも多いですが、全身の倦怠感や食欲の低下、背中の右側の痛み、腹痛、皮膚や白目の部分が黄色くなる(黄疸)などの症状がみられます。
・十二指腸潰瘍

胃液による強い酸性の刺激により、十二指腸の内部の壁が剥がれた状態です。症状としてはみぞおちの痛みが最も多く、空腹時に痛むことが特徴です。他にも背中の右側の痛みや胸やけ、胃もたれ、吐き気、黒色便といった症状がみられることもあります。
・腎盂腎炎・腎結石

腎臓は背中側の下のほうに位置しているので、症状として背中の痛みが生じることがあります。
腎盂腎炎は、細菌により腎臓が炎症を起こしている状態で、発熱とともに背中や腰のあたりに鈍痛が生じるといった症状がみられます。
腎結石とは、尿の中のシュウ酸などの濃度が高くなり、カルシウムと結合して結晶化した状態です。結石が腎臓内にあるうちは症状がみられませんが、結石が尿管に移動すると、左右どちらかの背中や脇腹に突然激しい痛みが生じるのが特徴です。
・膵炎・膵臓癌

膵臓は、胃の少し下の背中側にある臓器です。
膵炎には急性と慢性があり、どちらもアルコールが原因で起こることが多いとされています。急性膵炎はみぞおちや背中の強い痛み、嘔吐、発熱などの症状がみられ、重症の場合は早急に集中治療が必要となります。慢性膵炎では、みぞおちや背中に重く鈍い痛みがみられ、1日の中でも痛みが出たり和らいだりすることがあります。
膵臓がんは、発生しても症状が出にくいことが特徴です。がんが進行すると、腹痛や腹部膨満感、腰や背中の痛み、食欲不振などの症状がみられます。
・狭心症・心筋梗塞

心臓に栄養を送る血管が狭くなることで起こる疾患のうち、一過性のものを狭心症、慢性化し心臓の筋肉が壊死した状態を心筋梗塞といいます。
狭心症は、突然胸の痛みが左肩や腕、背中、腹部などに響くように広がることが特徴で、通常は数分以内に消失します。
心筋梗塞では、狭心症で生じるような痛みが長時間続き、呼吸困難や意識消失などの症状を引き起こすこともあります。命にかかわることもあるので、早急な治療が必要です。
・大動脈解離

大動脈は、心臓から送り出された血液が通る太い血管で、その大動脈の内膜が裂けた状態を大動脈解離といいます。
代表的な原因としては高血圧が挙げられ、突然胸や背中に強い痛みが生じるのが特徴です。大動脈解離が生じた部位によっては心筋梗塞などの合併症を引き起こすこともあるため、早急な治療が必要です。

・整形外科・整骨院を受診するべき背中の痛み

・肩関節周囲炎(五十肩)

中年以降に多くみられる、肩の関節を構成する骨や軟骨、靭帯、腱などの老化により炎症を起こした状態です。肩から背中にかけての痛みや、肩が動かしにくくなるといった症状がみられます。痛みは、肩を動かしたときや夜間に現れることもあります。
動かさないことによって関節が硬くなり症状が悪化することもあるので、専門家への受診をおすすめします。
・脊椎圧迫骨折

背骨を構成する脊椎が、転んだりすることによって骨折し、潰れた状態です。骨粗鬆症で骨が弱くなっていると起こりやすく、高齢の方に多くみられます。背中や腰など骨折した部位に痛みが生じ、背中が丸くなったり背が低くなったりするといった症状がみられることもあります。
・化膿性脊椎炎

細菌が、血液やリンパ液を通して脊椎に侵入して感染した状態です。腰椎に起こることが最も多く、背中や腰の痛み、発熱といった症状がみられます。原則として保存療法が行われますが、状態によっては手術が必要となる場合もあります。
・脊柱管狭窄症

脊椎にある脊柱管というトンネル状の神経の通り道が、加齢などのさまざまな要因により狭くなった状態です。背中や腰に痛みが生じ、歩き続けると痛みが強くなり、休むと和らぐという「間欠性跛行」が特徴です。進行すると排尿障害を引き起こすこともあります。
・椎間板ヘルニア

脊椎を繋ぐクッションの役割をしている椎間板が、飛び出して神経を圧迫した状態です。胸椎や腰椎にヘルニアが生じた場合には、腰や背中、お尻の痛みや痺れ、歩きにくくなるといった症状がみられます。

日常生活で起こりうる背中の痛み

・姿勢の悪さ

立ちっぱなしやデスクワークなど、長時間同じ姿勢を続けると血流が悪くなり、痛みが生じる原因となります。特にパソコンやスマートフォンの長時間の操作や、猫背などの悪い姿勢では、頭の重みを首や背中の筋肉で支えることになり、負担がかかります。
デスクワークが多い場合は、机や椅子、パソコンの画面の高さを整えて猫背にならないようにすることが大切です。定期的に休憩をとり、上半身を前後に反らす・捻るなどのストレッチを行いましょう。また、日頃から猫背にならないように、鏡で自分の姿勢を観察することや、市販の姿勢矯正ベルトやクッションの利用も効果的です。
・寝違え

朝起きたときに背中や首の痛み、動かしにくさを感じた場合、寝違えてしまった可能性があります。無理な姿勢で眠っていたり、寝返りがしにくかったりすると、寝違える原因となります。枕の高さや布団の硬さを見直してみましょう。寝違えてしまった場合には無理に動かしたりせず、安静にすることが大切です。
・ストレス

ストレスが原因の場合にも、背中の痛みを引き起こすことがあります。背骨周辺や肩甲骨の内側に現れることが多く、左右どちらか一方の場合もあります。
ストレスにより自律神経が乱れ、交感神経が優位になることで身体が緊張し、筋肉がこわばりやすくなることが原因であると言われています。背中の痛み以外にも、息苦しさや動機、頭痛といった症状がみられることもあります。
十分に休息をとることや、ストレスの発散、ストレッチをして筋肉をほぐすことが大切です。

背中に痛みが出たときの対処法

背中に痛みが出た場合、まずは痛みの状態を確認しましょう。先ほど解説したように、突然激しい痛みが生じた場合は、早急な治療が必要なこともあるので、救急車を呼ぶなどしてとにかく早く受診しましょう。
姿勢や寝違え、ストレスなど、原因がはっきりと分かる場合には、できる範囲で対処し、それでも症状がよくならない場合には専門家を受診しましょう。

まとめ

背中の痛みの原因や対処法について解説しました。
背中の痛みには危険な病気が隠れていることもあり、判断が難しいこともあるかと思います。病院に行くべきなのか、また、どの診療科を受診するべきか迷った場合は、かかりつけ医に相談するのもおすすめです。

参考文献
大橋 建一 他:系統看護学講座-病理学- P164-P165、P223、P233-P236、P240-P241、P247、2013
井樋 栄二 他:標準整形外科学 P453、P513、P589、2014