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膝の裏が痛い場合に考える疾患一覧

最終更新日 2021/11/11
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

最近膝の裏が痛いんだよな。裏が痛いってことは、どんなことが考えられるんだろう。早く病院にかかった方が良いのかな?膝の裏の痛みに関して詳しい人、教えて!
そんな、膝の裏の痛みにお悩みの方にお送りします。

膝の裏が痛い場合に考える疾患一覧


ベーカー嚢腫
変形性膝関節症
深部静脈血栓症
下肢静脈瘤などによる血管の圧迫
坐骨神経痛
まとめ

・ベーカー嚢腫

膝の裏には腱や筋肉など、各組織の滑りをよくするために存在する、
滑液包という組織があります。
その滑液包が炎症を起こしたり、
腫れたりする症状をベーカー嚢腫と言います。

滑液包には、関節液という関節の潤滑剤になる液体が入っていますが、
何らかの影響により、この関節液の分泌が多くなって、
滑液包に溜まるようになってしまいます。

大きくなると、げんこつ位の大きさになってしまう場合もあります。
ここまで大きくなると、MRIなどの検査をしなくても、
外からわかるくらいになってしまいます。

大きくなったベーカー嚢腫は、膝の裏を通る神経を圧迫することがあり、
膝を曲げた時に足に痺れが出る場合があります。

液体の貯留が少なければ問題はありませんが、関節液が溜まり過ぎると、
圧がかかった時に滑液包が破裂してしまい、周囲の組織が炎症を起こす場合があります。
滑液包の外に出た関節液は、ふくらはぎの方に流れていきます。
筋肉の間に関節液は染み込んでしまうため、ふくらはぎの炎症や腫れを伴う場合もあります。

痛みの感じ方は、足の血管が詰まった時と同じような痛みが出るため、
症状には注意が必要です。

血管が詰まっている場合には、血栓が頭や心臓に飛んでしまうと
脳梗塞や心筋梗塞、肺塞栓などの疾患を引き起こします。
症状が疑わしい場合には、すぐに病院に行くことが必要です。

治療としては、注射器で溜まってしまった関節液を抜いたり、
炎症を抑える薬を注射したりします。
また、滑液包が破裂してしまった時には、
炎症止めを使用して炎症を抑えていきます。

ベーカー嚢腫の原因としては、
膝に炎症が起きている状態になっていることが原因と言えます。
炎症が起きる疾患は色々なものがあり、関節リウマチや変形性膝関節症など炎症が起きることにより、
関節液の分泌が増えてしまうと、ベーカー嚢腫になるリスクが上がります。

ベーカー嚢腫の関節液を抜いたりしても、
膝そのものの炎症をしっかりと取らなければ、
また関節液が溜まってしまう状態になってしまいます。

・変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、膝の半月板や軟骨がすり減ることにより、膝を構成している骨が変形してきてしまう病気のことを言います。主な原因は、歳をとることと言われています。過去に膝の怪我をしている場合は、その怪我による膝の不安定性も原因になることがあります。変形の初期は、膝の重たさや、歩き始めだけ膝の動きが悪いというくらいの違和感くらいの人もいます。症状が進行してくると、しゃがみ込みや正座が困難になってきたり、足に力を入れると痛みが出るようになってきたりします。階段や立ち上がりの時に、痛みが顕著になってきます。
変形性膝関節症は、女性に多い疾患と言われています。女性に多い原因は、筋肉の弱さにあります。一般的に、女性の方が男性よりも筋力は少ないです。変形性膝関節症は、筋力が落ちてくることにより、膝にストレスがかかるようになり、変形へとつながっていきます。特に、お尻周りの筋力が弱くなってくると、横方向へのブレが出てきてしまいます。この横へのブレが、膝に対しても悪影響を及ぼします。膝に対して横にブレるストレスがかかるようになると、O脚の人は膝の内側に、X脚の人は膝の外側にストレスがかかるようになってしまいます。
このように、筋力の強さが膝へのストレスには大きく影響するため、圧倒的に女性の方が男性よりも、膝が変形するリスクが高くなります。また、閉経後のホルモンバランスの変化により、骨粗しょう症も女性に起きやすいと言われています。このように、骨自体が弱くなってしまっても、膝の変形が出やすくなってしまいます。
さらに、性別意外にも、体重も大きなリスクとして考えられています。人は、歩く時に膝を多く使用します。膝は歩くだけで体重の3倍程度の負担がかかっているとされています。階段になると、体重の7倍ものストレスがかかるとされています。そのため、1kg増えただけでも、膝には3〜7kgもの負荷が増えたことになります。逆にいうと、体重を少しでも落とすことができれば、それだけ膝にかかるストレスは減らすことができます。膝の痛みが出てきた初期に、筋力をつけて、体重を落とすことができれば、それだけで特別な治療がなくても症状を軽減することは可能ではないでしょうか。

・深部静脈血栓症

深部静脈血栓症は、いわゆるエコノミークラス症候群と言われています。足の血管に血液の塊ができてしまい、血管を塞いでしまいます。すると、足に流れた血液は心臓に戻ることができなくなり、足に溜まっていきます。血管が詰まってしまった足は、パンパンに膨れてしまいます。血管が詰まったままになっていると、足の組織に栄養や酸素が行き届かなくなるため、体に潰瘍ができてしまう場合もあります。足の血管が詰まるだけでなく、急に血液の塊が足の血管から剥がれて、他の場所に詰まってしまうこともあります。頭の血管に詰まれば脳梗塞、心臓の血管に詰まれば心筋梗塞、肺の血管に詰まれば肺塞栓という病気になってしまいます。どの病気も命を落とす可能性がある大変危険な病気です。
治療としては、血液の塊を溶かす薬を使って、血管の通りをよくします。その後は、血液がドロドロにならないような薬を使って、再び血液の塊ができないように対処していきます。血液をサラサラにする薬を飲んでいると、少しの傷でも出血が止まりにくくなりますので、怪我などに注意が必要です。また、飲み薬と食べ合わせが悪い食べ物もあるため、薬が処方される時に食べてはいけない食材について、よく指導を受けるようにしてください。

・下肢静脈瘤などによる血管の圧迫

足の静脈が足に浮き出てくるような症状を、下肢静脈瘤と呼びます。足の静脈には、逆流防止の弁がついており、足の筋肉の活動がポンプの役割をしてくれるため、心臓に血液を戻すことができるようになっています。しかし、足の筋力が低下してしまったり、弁の働きが弱くなってしまったりすると、足に血液が溜まりやすくなり、下肢静脈瘤へと発展していきます。
下肢静脈瘤ができると、足に様々な症状が出てきます。足に痛みを感じたり、痒みを感じたり、こむら返りが起きる人もいます。これらの症状は、静脈瘤のでき始めに起きやすいとされています。

・坐骨神経痛

坐骨神経とは、腰の骨から枝分かれした神経がお尻やもも裏、膝の裏を通って足先にまで枝分かれしている神経のことを言います。腰の骨から、もも裏、膝裏など、なんらかの原因で神経が圧迫され、痛みが出る状態のことを坐骨神経痛と言います。坐骨神経痛が出る病気は、腰部脊柱管狭窄症や、腰椎ヘルニア、梨状筋症候群などで症状が出やすいです。坐骨神経痛の症状としては、お尻からもも裏、ふくらはぎにかけての痛みや感覚の障害などが挙げられます。痛みは、足全体に広がることもあります。
足の痛みとは関係ありませんが、足に痺れが出る領域の神経が障害されてくると、尿が出にくくなったり、便が出ている感覚がわからなくなったりしてしまいます。

・まとめ

今回の記事では、膝の裏が痛い場合に考えられる疾患一覧ということで解説してきました。ベーカー嚢腫は、膝の裏の袋に関節液が貯まってしまう症状のことを言いました。原因は、膝に水が溜まってしまう疾患が原因なので、ベーカー嚢腫を治すというよりかは、膝を健全な状態に保っておくということが、根本的な治療につながります。
変形性膝関節症は、女性に多い症状で、筋力が少なかったり、骨が弱かったりすると変形してきてしまいます。歩行の時には、体重の3倍、階段になると体重の7倍ものストレスがかかりますので、日頃から少しの体重の変化にも気を使うと、膝への影響を抑えることができます。
深部静脈血栓症は、いわゆるエコノミー症候群で、血管が詰まってしまう病気です。血の塊が足から剥がれて脳や心臓に流れてしまうと、大変な病気を引き起こしますので、症状が疑わしい時には、早めの受診が必要です。
下肢の静脈瘤は、足の血管に血液が溜まってしまう病気のことを指します。足の筋力不足も原因になりますので、ふくらはぎの筋力が落ちないように、爪先立ちなどの筋力強化をしていきましょう。
最後に坐骨神経痛です。坐骨神経痛は、腰から枝分かれする神経が、何かの原因で圧迫されることにより痛みが出る現象です。尿が出にくくなったり、便が出ている感覚がわからなくなったりすることがあるため、注意が必要です。
膝の裏の痛みは、様々なことが原因で、出現することがお分かりいただけたと思います。いずれの症状でも、早めの受診が必要になります。重症化する前に対策をとっていきましょう。

参考文献
運動連鎖から診た変形性膝関節症に対する保存的治療法

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsop/39/2/39_23/_pdf≫≫

ベーカー嚢腫破裂と下肢静脈血栓症の鑑別

https://www.jstage.jst.go.jp/article/phlebol/23/3/23_261/_pdf≫≫