膝の痛みで悩んでいる方は、多いのではないでしょうか。
痛みが出始めて最初に考えることは、自分でどうにか対処できないかと考えると思います。
膝の痛みで代表的な疾患には、変形性膝関節症や半月板損傷、膝の靭帯損傷などが考えられます。
今回は、これらの疾患を予防したり、症状を緩和したりできる可能性があるトレーニングを紹介していきます。
膝の痛みに対するトレーニングを解説!効果的なストレッチ・筋トレとは?
膝の痛みに対するトレーニングとは?
ストレッチ
1.筋肉の硬さをとるストレッチ
2.関節の動きを良くするストレッチ
・もも前のストレッチ
・もも裏のストレッチ
・アキレス腱伸ばし
筋トレ
・なぜ筋力は向上するのか?
・筋繊維が太くなる
・筋トレの原則
1.過負荷の原則
2.継続する
3.筋トレする部位を意識する
4.栄養状態も気にする
膝の痛みに効果的な筋トレ
・スクワット
・股関節の筋トレ(外転)
・股関節の筋トレ(内転)
・ブリッジング
・レッグエクステンション
・腹筋
まとめ
・膝の痛みに対するトレーニングとは?
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膝の痛みが出た時に必要なトレーニングは、大きく分けて2つあります。
1つ目はストレッチです。硬くなってしまった筋肉を伸ばし、関節の動く範囲を広げていきます
。
2つ目は筋トレです。筋力が弱いと、膝の関節にストレスがかかり、骨が変形してしまったり
、半月板がすり減ってしまったりします。
膝を保護するためには、膝の筋トレだけでなく、
お尻周りや腹筋といった、様々な場所の筋トレが必要になります。
ストレッチや筋トレについて解説していきます。
・ストレッチ
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ストレッチの正しい方法を知っていますか?
目的によってストレッチの方法は異なります。
ストレッチの2つの側面について解説していきます。
・筋肉の硬さをとるストレッチ
一つ目は、筋肉の緊張をとるためのストレッチです。
筋肉にストレスがかかると、筋肉は硬くなってしまいます。
肩こりをイメージすると、わかりやすいと思います。
肩こりと同じような現象が、太ももやふくらはぎに起こることがあります。
普段の姿勢や仕事での動作など、
一部の筋肉に慢性的にストレスがかかるような状態になっていると、筋肉は硬くなります。
この筋肉の硬さを取るためのストレッチです。
具体的には、10秒程度のストレッチを行います。
持続的にストレッチを行い、反動をつけないようにします。
研究では、30秒以上のストレッチは、一時的に筋力が落ちてしまうとされています。
なので、運動や仕事の前には、長時間のストレッチは避けた方がいいとされています。
・関節の動きを良くするストレッチ
ストレッチで伸ばされるのは、筋肉だけではありません。
関節には関節包という、関節を包む袋が存在します。
この関節包が硬くなってしまっても、関節の動きは硬くなります。
筋肉の硬さを取るストレッチと違う点は、ストレッチの持続時間です。
関節の動きを良くするためには、組織をしっかりと伸ばさなければいけません。
しっかりと組織を伸ばすためには、30秒〜1分ほどの持続的なストレッチが必要になります。
ストレッチの強さは、痛みを感じるギリギリの強さ〜少し痛い程度の強さで大丈夫です。
強い力で、強い痛みを伴いながらのストレッチと、
痛みを感じるギリギリの場所でのストレッチは、効果が変わりなかったとの結果が出ています。
それでは、具体的なストレッチの方法をご紹介していきます。
・もも前のストレッチ
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1. イラストのように壁に手をつき、反対の足を持ちます。
2. ももの前が伸ばされるように踵を引き寄せていきます。
3. そのまま静止し、ストレッチしていきます。
4. 10秒程度を目安として5回ほど繰り返します。
※膝に痛みが出るようなら中止してください。
・もも裏のストレッチ
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1. 仰向けに寝て、足先にタオルをひっかけます。
2. 膝を曲げないように足を持ち上げていきます。
3. もも裏〜膝裏、ふくらはぎまでストレッチしていきます。
4. 10秒を目安として、5回ほど繰り返します。
※足に痺れが出るようなら中止してください。
・アキレス腱伸ばし
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1. 足を前後に大きく広げて立ちます。
2. 後ろに伸ばしたふくらはぎをストレッチしていきます。
3. 10秒を目安として、5回程度繰り返します。
4. 膝を曲げないようにすることがポイントです。
・筋トレ
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筋トレと一言で言っても、どのようにトレーニングをしていくことが正しいでしょうか?
筋トレに詳しい人くらいしか、正しい筋トレの方法はわからないのではないかと思います。
ここでは、筋トレの基礎知識をお話ししていきます。
・使われる筋肉が多くなる
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筋力は筋肉の太さや、力を発揮する時に使われる筋肉の多さによって決まります。
普段、力を発揮する時に、筋力は100%使われているのでは?と考える人もいるかもしれません。
普段の私たちの生活では、自分の筋力を100%使っているわけではなく、
力を発揮しようとしても、余力を残していると言われています。
普段から100%限界まで筋力を使用していては、筋肉が壊れてしまうリスクがあります。
つまり、体の損傷を防ぐためにリミッターが働いている状態です。
しかし、強い力を使わない生活が続いていると、過剰にリミッターが働いてしまうようになり、
本来、力を発揮する時に使われても良い筋肉まで、使わなくなってしまいます。
筋トレの初期には、リミッターが働きすぎた筋肉たちが働き始めます。
そのため、筋肉は太くならなくても、筋力は上がっていきます。
・筋繊維が太くなる
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筋肉は、損傷すると太くなる性質があります。
そのため、筋肉痛など筋肉が傷つくような状態になると、筋肉は太くなります。
トレーニングを開始すると、徐々に筋肉の繊維は太くなります。
ある程度、筋繊維が太くなった状態で、さらに力が加わると、
筋肉の繊維が裂けるようにして繊維が分割されていきます。
分割された細い繊維は、筋トレにより、再び太くなり始めます。
そして一定の太さになったら、再び裂けて分裂する。
このサイクルを繰り返して筋肉が太くなっていきます。
この裂けるメカニズムがあることから、
筋肉の繊維1本1本は、太くなれる限界があると言われています。
筋トレを始めてすぐに、筋肉の繊維が太くなっていくわけではありません。
筋肉の繊維が太くなるためには、トレーニングを1ヶ月ほど継続しなければいけないとされています。
・筋トレの原則
効果的に筋トレをするためには原則があります。
これらの原則を守ることにより、効果の無い筋トレをする可能性は低くなります。
どの原則も、全て完璧に守ることは難しいかもしれませんが、意識して筋トレを行ってみましょう。。
・1.過負荷の原則
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筋トレを開始すると、筋肉に普段以上の負荷をかけるので、疲労しやすく大変な思いをするかもしれません。しかし、慣れてくると、今まで大変だった負荷も楽になってきます。この時に負荷量を上げていかないと、筋力は向上していきません。少し大変くらいの負荷量を、常に意識しておきましょう。
・2.継続する
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筋トレは、継続していくことが必要です。筋力強化の効果を持続させるためには、1ヶ月以上のトレーニングを継続させる必要があります。1ヶ月未満だと、筋肉が太くなる前に筋トレが終了になってしまうため、急速に元の状態に戻ってしまいます。
・3.筋トレする部位を意識する
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筋トレには、脳の働きも重要になってきます。そのため、筋トレする部位に意識を向けることにより、より力が入りやすくなり、筋トレの効果をあげることができます。
・4.栄養状態も気にする
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筋肉の原料はタンパク質です。筋トレ後、筋肉が太くなるタイミングで栄養が必要になります。いくらトレーニングをしても、栄養が不足していては、筋肉は太くなることができません。普段の食事に少しタンパク質を意識して追加すると、筋トレの効果を最大限に引き出せるでしょう。
※他の内科的な疾患で、カロリーや塩分、タンパク質の制限がある場合には、医師の指示に従ってください。
・膝の痛みに効果的な筋トレ
それでは、具体的な筋トレをご紹介していきます。
・スクワット
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1. 足を肩幅に広げて立ちます。
2. そのまま腰を落とします。
3. この時に膝だけ曲がらないように、お尻を後ろに引くことが大切です。
4. 20回を目安にして3セットほど行っていきます。
5. 疲労に応じてセット数は増やしてください。
※膝に痛みが出る場合は中止してください。
・股関節の筋トレ(外転)
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1. 横向きに寝ます。
2. そのまま上になっている足を持ち上げていきます。
3. 足が前に動いてしまったり、爪先が上を向いてしまうと、効果が半減します。
4. 20回を目安として3セットほど行います。
5. 疲労の程度に合わせてセット数は増やしていきます。
・股関節の筋トレ(内転)
![](https://sekkotsuin-gaku.net/wp-content/uploads/2021/11/hizanoitamitore-ninngu16.png)
1. イラストのように横向きに寝て、上の足は前に出します。
2. 下になっている足を持ち上げていきます。
3. 内ももの筋肉を使用しながら足を持ち上げていきます。
4. 10回を3セットほど行います。
5. 疲労に合わせてセット数は増やしていきます。
・ブリッジング
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1. 仰向けに寝て膝を立てます
2. そのままお尻を持ち上げていきます。
3. 腰が反りすぎないようにしてください。頭を持ち上げるとより効果的です。
4. 余裕がある人は、片脚で行ってみましょう。
5. 20回を目安に3セットほど行います。
6. 疲労に合わせてセット数は増やしていきます。
・レッグエクステンション
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1. 椅子に腰掛け、膝をしっかりと伸ばします。
2. この時、ももの裏が椅子から離れないようにしてください。
3. ゆっくりと動作を行うことがポイントです。
4. 重りやゴムを使って自分が持ち上げられる程度の負荷量に調節します。
5. 20回を3セットほど行います。
6. 疲労に合わせてセット数は増やしていきます。
・腹筋
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1. 仰向けに寝て両膝を立てます。
2. そのまま頭を持ち上げていきます。
3. まっすぐ持ち上げると腹筋の上部、ねじりながら持ち上げると脇腹の筋肉を使用します。
4. 上半身を持ち上げる高さは、肩甲骨が浮く程度で大丈夫です。
5. それぞれ10回を3セットほど行います。
6. 疲労の程度に合わせてセット数は増やしていきます。
・まとめ
今回は、膝の痛みに対するトレーニングについて解説してきました。お腹周りやお尻など、膝以外の筋力低下も膝に影響してきます。今回ご紹介したストレッチや、筋トレの正しい方法は、なかなか知らない人も多いと思います。効果的にストレッチや筋トレに取り組み、膝の痛みを予防していきましょう。
参考文献
筋力トレーニングについて
https://niigata-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=13629&file_id=20&file_no=1≫≫
変形性膝関節症に対する理学療法
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/35/8/35_KJ00005106651/_pdf
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