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バスケットボールで生じやすいスポーツ障害7選 | 接骨院がく整骨院/針灸整体院グループは日祝日も交通事故施術に対応

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バスケットボールで生じやすいスポーツ障害7選

最終更新日 2022/5/19
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

バスケットボールは、その競技の特性上、競技の展開が早く、ストップやダッシュ、ターンやジャンプなどを多く繰り返す競技です。また、ゴール下ではリバウンドを取るために、激しいポジション争いがあったりします。激しい切り返しやジャンプの着地動作などでは、膝や足首に負担がかかりやすいとされています。どのポジションでも体には負荷がかかりますが、中でもセンターのポジションの選手が怪我をしやすいとされています。練習でも怪我は多いですが、試合になると怪我をする確率がさらに上がってしまいます。
このように、バスケットボールはスポーツ障害と隣り合わせの競技と考えることができます。
今回の記事では、上記の特徴を踏まえた上で、バスケットボールで生じやすいスポーツ障害をご紹介していきます。

バスケットボールで生じやすいスポーツ障害7選 もくじ

・ジャンプ動作で生じる怪我

・切り返しで生じる怪我

・まとめ

ジャンプ動作で生じる怪我

ジャンプで怪我をすることが多いのは、膝関節と言われています。シュートやリバウンドでジャンプ動作を多用しますが、特にリバウンドは、相手よりも高く飛ばないといけないため、高い位置からの着地になります。そのため、着地時の衝撃も大きくなってしまいます。
ジャンプ動作での怪我は、主に着地の時に生じる傾向にあります。ジャンプ中の空中姿勢が崩れてしまったり、他の選手と接触したり、相手の選手の足を踏む形で着地してしまうなどの怪我の仕方があります。

・膝の靭帯損傷

・前十字靭帯(ACL)損傷

ACL損傷はジャンプの着地時や、ダッシュからの減速で後方重心になることが原因とされています。後方重心のまま膝に負担がかかるような動作になってしまうと、もも前の筋肉である大腿四頭筋が過剰に収縮し、膝下の骨(脛骨)を前方に引き出す力が強くかかります。ACLは、脛骨が前方に動かないように止めている靭帯なので、この靭帯にも負担がかかります。靭帯が耐えられる以上の負荷量がかかると、靭帯は切れてしまいます。
また、膝が内側に入るような着地をしてしまっても、ACLは切れてしまう傾向にあります。

・内側側副靭帯(MCL)損傷

膝が内側に入った形でもACLは損傷してしまうことを解説しました。このような形で怪我をしてしまうと、膝の内側にあるMCLも損傷してしまう可能性があります。MCLは内側の半月板とのつながりもあるため、MCLと同時に内側半月板の損傷も合併してしまうリスクがあります。損傷する部分が多いほど、手術をしなければならない部分が増えてしまい、手術後の腫れが多くなる傾向にあります。なるべく損傷をする箇所が少ない方が、治療も楽になります。

・後十字靭帯(PCL)損傷

後十字靭帯(PCL)は、脛骨が後方に動かないように止めている靭帯です。バスケットボールでは、転倒の時に損傷する可能性があります。転倒により、膝をフロアに強打してしまい、脛骨が後方に移動するようなストレスがかかると、PCLを損傷する可能性があります。

・外側側副靭帯(LCL)損傷

外側側副靭帯(LCL)損傷は、主に相手選手から押されてしまい、転倒する時に膝がO脚のような形になり、損傷します。バスケットボールでは、あまり症例数が多くないとされています。

・半月板損傷

半月版損傷は、膝の靭帯損傷と合併して生じる場合や、膝の安定性が低く、半月版に負担がかかる状態でプレーを継続してしまうと生じます。
半月板を損傷してしまうと、膝が一定の角度から動かせなくなるほど痛みが出てしまうロッキングと呼ばれる現象や、日常生活において膝に負担がかかるようなしゃがみ込みや、階段の動作などでも痛みが生じる場合があります。
損傷する場所により治療方法は異なり、自然治癒する部分もありますが、手術が必要になる部分もあります。
MRIでは損傷している箇所を正確に把握できるため、半月板の損傷が疑わしい人は、一度医師に相談し、MRIの撮影を打診してみても良いかもしれません。

・ジャンパー膝

ジャンプの着地や、ダッシュからの減速で、ももの前にある大腿四頭筋にはかなりの負担が生じます。筋肉への負担だけではなく、筋肉の付着部への負担も当然多くなります。
大腿四頭筋は、膝のお皿を介して、脛骨の前にくっついています。お皿の下には靭帯があり、この靭帯を損傷し痛みが出てしまう状態をジャンパー膝と呼びます。
バスケット選手には多く、約3割の選手に痛みが出ているそうです。

・Osgood-Schiatter病

オスグッドシュレッター病と呼びます。ジャンパー膝と同じ原因で生じる障害です。
膝のお皿の下にある靭帯が付着している部分を、脛骨粗面と言います。オスグッドシュレッター病は、この脛骨粗面が剥離してきてしまうスポーツ障害です。成長期に生じやすいとされており、スポーツ意外にも体が硬い子供も発症することがあります。成長痛と言われることもありますが、体の硬さや使い方が原因で生じることも考えられるため、様々な観点で治療をする必要があると考えられます。

・鵞足炎

鵞足とは、膝の内側にある筋肉が複数付着している場所のことを言います。この鵞足に炎症が生じる障害を、鵞足炎と呼びます。膝の内側に付着している筋肉に負担がかかる動作が、原因とされています。膝が内側に入るような動作になってしまっていたり、足が扁平足になっており、膝が内側に入りやすくなっていたりすると、鵞足炎になりやすい傾向にあります。

切り返しで生じる怪我

バスケットボールでは、オフェンスでもディフェンスでも切り返しの動作を多用します。オフェンスでは、相手を抜くために急激に速度を早め、切り返しをします。ディフェンスでは、相手の動きに合わせて不規則な切り返し動作が求められます。
切り返し動作には、高い身体機能が求められます。自分の重心のコントロールが不十分で、悪い姿勢になってしまうこともあると思いますが、このようなことが続いてしまうと、怪我をしてしまう原因になってしまいます。
切り返しの動作では、足首の怪我をしやすく、しっかりと治さないと、痛みや機能不全が長期化することも考えられます。特に捻挫は軽視されがちなので、しっかりと治るまで治療を続けてから競技復帰すべきであると考えられます。

・足関節の靭帯損傷

いわゆる捻挫が、足関節の靭帯損傷にあたります。足関節には、内側の靭帯(三角靭帯)と外側の靭帯(前・後距腓靭帯、踵腓靭帯)があり、捻挫の多くは外側の靭帯を損傷してしまいます。軽視されやすい傾向にあり、完全に機能が回復する前に、痛みが取れたからといって早期に競技復帰してしまう傾向が強い障害です。損傷の程度にもよりますが、損傷した靭帯の強度は落ちてしまい、足首周りの筋肉の反応も鈍くなってしまう特徴があります。そのため、再発を繰り返してしまうこともあります。長期的に見ると、足首が変形してきてしまう可能性もあり、長期に渡って痛みが残るケースもあります。腫れが引いたらすぐに競技復帰するのではなく、足首の反応や筋力をしっかりと元に戻すことが必要です。

・足底腱膜炎

足の裏にある足底腱膜という部分が、炎症を起こしてしまう疾患です。足底腱膜は、土踏まずの形成に役立っています。土踏まずがあることにより、足からの衝撃を吸収したり、力強く蹴り出したりすることができるようになります。
扁平足になっている人は、足底腱膜が常に伸ばされた状態になっています。このような状態で運動を繰り返し行なっていると、足底腱膜に炎症が生じてきます。すると、足の蹴り出しの時に痛みが生じやすくなり、走ることやジャンプをすることが困難になってきます。

まとめ

今回の記事では、バスケットボールで生じやすいスポーツ障害について解説してきました。バスケットボールでは、主に膝と足首の障害が多いとされています。この裏には、競技特性があると思われます。ダッシュや切り返し、ジャンプを多用するスポーツのため、足への負担がかなりあります。自分の重心位置や空中での姿勢制御がしっかりとできないと、安定したプレーを行なっていくことは困難だと予想されます。今回ご紹介した怪我は、足の怪我だけでしたが、怪我を予防するためには体幹や股関節周りの筋力も重要になります。これらの部位がしっかりとするだけでも、プレーの安定感が出て、怪我をする確率を下げることができるようになると思われます。
ボールを使った練習も大事ですが、基礎的な筋力もしっかりと鍛えていき、怪我をしない体を作っていきましょう。