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足のむくみの原因と対処法を解説

最終更新日 2022/9/9
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

夕方になると足がむくんで、靴がきつくなったり、重だるさを感じたりすることはありませんか?むくみは誰にでもおこりうる症状ですが、生活習慣の改善や日頃の心がけにより予防することができます。また、むくみの状態によっては、重大な病気が隠れている可能性もあります。
この記事では、むくみの原因や予防法、病気の可能性のあるむくみについて解説します。

足のむくみの原因と対処法を解説 もくじ

・むくみとは

・むくみの原因

・こんな状態のむくみには病気が隠れている可能性も

・むくみの予防法

・むくんでしまったときの対処法

・まとめ

むくみとは

むくみ(浮腫)とは、何らかの理由で体内の水分量が過剰となったり、体内での水分の移動が滞ったりすることにより、皮下組織に水分が溜まった状態を指します。顔や手足などの身体の末端部分、特に、低い位置にあり重力の影響を受けやすい膝下に生じることが多いとされています。腫れぼったくなる、皮膚を指で押すとへこんだまま元に戻りにくくなるといった症状がみられ、倦怠感を伴うこともあります。
「むくみ」とよく混同される言葉として「腫れ(腫脹)」がありますが、腫れとは、炎症などにより皮膚の一部の血液の量が増加した状態を指し、赤くなったり熱を持っていたり、痛みが生じることもあります。

むくみの原因

むくみは水分が溜まった状態を指しますが、具体的にどんなことが原因で水分が溜まってしまうのか、むくみの原因について解説します。

・長時間同じ姿勢でいる

立ち仕事やデスクワークが多い場合、重力によって水分が下半身に溜まりやすくなります。また、心臓から足の方へ送られた血液を再び心臓に送る際に、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割をしていますが、長時間同じ姿勢で足を動かさずにいると、血液の流れが滞りむくみに繋がってしまいます。

・運動不足

運動不足は血液の流れが滞りやすくなるだけでなく、ふくらはぎの筋肉が衰えてしまうことで、血液を心臓に戻すポンプの機能も低下してしまいます。

・塩分の摂りすぎ

塩分は水分を抱え込む性質があり、余分な水分の排出を妨げてしまいます。また、塩分を多く摂ると、喉が渇いて水を多く飲んでしまうため、体内の水分のバランスが乱れてしまいます。

・栄養の偏り

ミネラル・ビタミン・タンパク質などの栄養不足により、むくみが起こりやすくなります。特にカリウムは水分量の調節に大切な栄養素です。過度なダイエットは栄養が偏りやすいだけでなく、筋肉も衰えやすくなってしまいます。

・冷え

身体の冷えにより、血液やリンパの流れが滞ったり、筋肉が緊張したりすることでむくみが起こりやすくなります。寒い環境にいる場合だけでなく、冷え症の方もむくみやすいとされています。

・女性特有のむくみ

女性の場合は、男性と比較して筋肉量が少ないためにむくみやすいとされています。さらに、生理前や妊娠中は女性ホルモンや水分量の影響でむくみやすくなります。

こんな状態のむくみには病気が隠れている可能性も

日常生活で起こるむくみは一時的なものであり、時間が経てば改善されます。しかし、むくみには病気の症状として起こるものもあり、病気が原因の場合は常にむくみがある、むくみが全身や身体の一部に出現するといった特徴があります。
むくみの現れ方と、可能性のある病気について紹介します。

・全身にむくみがある場合

主に臓器の機能の低下によって、体内の循環が悪くなることでむくみが生じます。重力の影響で足にむくみが出やすいですが、手や背中などもむくむことがあります。これらの場合は早急に受診し、適切な治療を受けることが必要です。

・心不全
心臓の機能が低下して、血液の循環が滞ることでむくみが生じます。むくみの他にも、動悸や息切れ、体重増加などの症状が出現します。階段の上り下りや運動時の息切れから、発見されることが多い病気です。

・腎不全
腎臓の機能が低下して、余分な水分や塩分を排出できなくなることでむくみが生じます。むくみの他にも、息苦しさや貧血、尿量の変化といった症状が出現しますが、初期にはほとんど症状がみられないことがあります。定期的に健康診断を受けることが大切です。

・肝硬変
肝臓の機能が低下して、血液中のたんぱく質(アルブミン)が減少することでむくみが生じます。むくみや、皮膚・白目の部分の黄色い変化(黄疸)、お腹に水が溜まり膨れる(腹水)といった症状は肝硬変が進行してから現れることが多く、初期には症状がみられないことが多いです。

・低栄養
食事が十分に摂れていない場合、血液中のたんぱく質(アルブミン)が減少することでむくみが生じます。

・薬剤性
服用している薬の種類によっては、副作用としてむくみが生じる場合があります。

・身体の一部分にむくみがある場合

主に血管や皮膚の疾患、腫瘍などにより循環が妨げられたり、リンパの働きが低下したりすることによりむくみが生じます。左右非対称、または身体の一部分に生じるのが特徴です。

・深部静脈血栓症
足の静脈に血栓(血のかたまり)ができ、詰まってしまう状態です。エコノミークラス症候群とも呼ばれ、長時間足を動かさずにいることが原因で生じます。脚全体が急に腫れたり、皮膚の色が赤く変色したりします。血栓が肺などに飛んでしまうと命にかかわることもあるため、足を動かすことは避け、早急な処置が必要となります。

・下肢静脈瘤
足の静脈の逆流を防ぐ弁が壊れることで生じます。むくみの他にも、血管が浮き出る、皮膚の色の変化や足のだるさといった症状が出現します。急な悪化や、命にかかわることはありませんが、足のだるさやむくみによって生活に支障がある場合は、手術などの治療を行うことをおすすめします。

・局所炎症
蜂窩織炎、火傷といった皮膚の一部の炎症によっても、むくみが生じます。炎症や傷の状態によっては感染のリスクもあるため、早急な処置が必要です。

・悪性腫瘍
腫瘍により、血液やリンパの流れが滞ることでむくみが生じることがあります。片足のみ腫れることが多く、早急な検査・治療が必要です。

むくみの予防法

むくみは生活習慣や日頃の心がけで、ある程度予防することができます。むくみの予防法をいくつか紹介します。

・適度な運動

立ちっぱなしやデスクワークなど、同じ姿勢で過ごすことが多い場合は、休憩時などで足を動かすことでむくみを防ぐことができます。立っている場合は足踏みやつま先立ちを繰り返します。座っている場合は、そのままの状態または膝を伸ばして、足首の曲げ伸ばしを行いましょう。
また、日頃から運動をして筋肉を落とさないようにすることも大切です。

・弾性ストッキングの着用

弾性ストッキングは、通常のストッキングと比べて締め付ける圧が強いのが特徴です。ふくらはぎの筋肉や血管を締め付けることで血流を促進し、むくみを防ぐ効果があります。
市販でも着圧ソックスとして、日常生活で履けるものや、夜間用など、さまざまな種類のものが販売されています。

・バランスよく栄養を摂取する

食事量が足りない、栄養が偏っている、塩分を摂りすぎている等の食生活の乱れはむくみの原因となります。
ビタミンやミネラル、カリウムといった栄養素をバランスよく摂りましょう。また、塩分を制限することは、むくみだけでなく高血圧やさまざまな病気の予防にもなります。

・身体を冷やさない

血流を促進しむくみを防ぐためには、身体を温めることが大切です。寒い時期は膝掛けやカイロなどで特に下半身を温めましょう。
夏の暑い時期の冷房も、身体を冷やす原因となります。オフィスや外出先などで羽織ったり、膝掛けとしても使えるようにカーディガンなどを持ち歩くことをおすすめします。
日頃から湯船に浸かることを習慣づけるのも有効です。

むくんでしまったときの対処法

もしむくんでしまった場合に、簡単にできる対処法を紹介します。

・足を動かす

予防法として紹介したように、足首を動かしてふくらはぎの筋肉を収縮させましょう。

・マッサージ

血流の促進のために、ふくらはぎをマッサージすることも効果的です。足首から身体の中心に向かって、なで上げるように優しくさすりましょう。

・足を高く挙げる

重力によって水分が足の方に溜まることでむくみが起こりやすいので、足を高く挙げることはむくみの解消に効果的です。できれば横になって心臓よりも足を高く挙げるのが理想ですが、座った状態で膝を伸ばすだけでも構いません。その際、足首を動かすとより効果的です。

まとめ

今回は、むくみの原因や対処法について紹介しました。
もし、むくみ以外の症状が伴うなどの異変を感じたら自己判断で対処せず、すぐに専門家の診察を受けてください。

参考文献
女性勤労者における下肢浮腫改善に対する弾力性ストッキングの有用性
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/25/3/25_3_443/_pdf
病気がみえるvol.2 -循環器-  P33、P360、P364、2021
フットケア-基礎的知識から専門的技術まで- P71-P73、2006