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足首の突然の痛みについて解説!考えられる疾患と対処法 | 接骨院がく整骨院/針灸整体院グループは日祝日も交通事故施術に対応

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足首の突然の痛みについて解説!考えられる疾患と対処法

最終更新日 2021/10/27
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修

イタッ!足首痛めちゃったよー。なんか腫れてきたし、ジンジン痛みがある。病院行くのも怖いしな。どんな可能性があるんだろう。対処法は?誰か教えてー!
そんな足首の突然の痛みについて、考えられる疾患とできる対処法を解説していきます。

足首の突然の痛みについて解説!考えられる疾患と対処法


【足関節捻挫】
【変形性足関節症】
【腓骨筋腱脱臼】
【痛風・偽痛風】
【足関節果部骨折】
【こむら返り】
【関節ネズミ】
【対処方法】
まとめ

・【足関節捻挫】

まずは、足関節捻挫です。スポーツで生じる障害の代表格ですね。足関節捻挫は、足首の靭帯損傷をしている状態と考えられます。足首の靭帯の損傷の程度により、重症度は変わってきます。
Ⅰ度:前距腓靭帯の部分損傷
Ⅱ度:前距腓靭帯の完全損傷
Ⅲ度:前距腓靭帯、踵腓靭帯の完全損傷
上記のように、靭帯の損傷をしてしまうため、怪我をしてすぐの時には内出血を伴ったり痛みが強かったりします。軽傷の場合でも足首の不安定性を残す場合があるため、しっかりと治療をすることが必要な意外と怖い怪我です。
日本整形外科学会監修のパンフレットにも、上記の重症度分類は記載されています。

参考情報:日本整形外科科学会監修 足首の捻挫≫≫

・【変形性足関節症】

変形性足関節症は、足首を構成している骨が変形してくる病気のことを指します。変形は、骨棘という過剰な骨ができてくることで生じてきます。変形が重度になると、関節の動きに制限が出てきたり、動くたびに音が出てきたりします。変形だけでは、慢性的な痛みに分類されますが、骨棘の骨折を伴う場合があります。小さな骨折ですが、骨折は骨折です。この場合は、強い痛みを伴います。
変形性足関節症になってしまう人の足首は、骨が変形してしまうほどのストレスが足関節にかかる、不安定性がある状態になっていることがほとんどです。長期的な目線で見ると、骨棘の骨折だけでなく、色々な治療が必要になる可能性があります。
日本足の外科学会監修のパンフレットにも、病態の詳細が記載されています。実際の変形の画像や、OPEの方法などの記載もあります。

参考情報:日本足の外科学会監修 変形性足関節症≫≫

・【腓骨筋腱脱臼】

外くるぶしの後下方を通っているのが、腓骨筋腱です。腓骨筋の主な作用は、足首を下に向けたり、外に向けたりする動きです。足を踏ん張った状態で捻るような状態になると、外くるぶしの上に腓骨筋腱が乗り上げてしまいます。腓骨筋腱が外くるぶしに乗り上げた時に、外くるぶしの骨折を伴うこともあります。慢性的に足関節捻挫をしており、もともと足関節が緩い場合だと、腓骨筋腱脱臼は生じやすいとされています。腓骨筋腱脱臼は、腓骨筋支帯という腱を止めているバンドを損傷して脱臼するため、痛みと腫れを伴います。痛みの出方が捻挫と似ているため、腓骨筋腱脱臼だと分からずに、捻挫と間違われてしまうこともあります。初めての脱臼であれば、まずはギプスで固定して、組織が修復されるのを待ちます。複数回脱臼すると手術も適応になる疾患なので、受診先で症状についてよく相談するようにする必要があります。
下記の文献では、手術をしないで腓骨筋腱脱臼を完治させた例が紹介されています。古い文献ですが、治療の基本的な考えは今も変わりはないと思います。

参考情報:保存的治療の治癒した外傷性腓骨筋腱脱臼の1例≫≫

・【痛風・偽痛風】

痛風は、尿酸値が高い人に起きる激痛を伴う発作です。足の親指や足関節などに生じやすく、もともと生活習慣病があるような方も少なくありません。尿酸値が高い状態が続くと、関節に尿酸の結晶が生じてしまい、その結晶を体が処理する過程で炎症が生じ、激痛に繋がります。原因は、プリン体が多い食事をしていることが原因です。食事以外にも、ビールの飲み過ぎや薬の影響で発症してしまう方もいます。
擬痛風は尿酸が原因ではなく、ピロリン酸カルシウム二水和物(CPPD)という物質が原因で起こる関節炎のことを指します。症状としては、痛風と非常によく似ています。高齢者に多く起こるとされている疾患で、膝に発症する方が多いですが、足首にも好発します。偽痛風を発症してしまった場合には、基本的には安静が必要になります。必要に応じて冷やしたり、膝の水を抜いてもらったり、膝に薬を注射してもらう人もいます。
日本整形外科学会が作成したパンフレットにも、痛風の詳細が記載されています。

参考情報:日本整形外科科学会 整形外科シリーズ7 痛風≫≫

・【足関節果部骨折】

足関節は、内果(内くるぶし)と外果(外くるぶし)に距骨が挟まれる形で、関節が形成されています。この内果や外果が骨折することを、足関節果部骨折といます。内果が折れてしまうと、荷重がかかる骨なので、しばらく体重をかけることができなくなることが多いです。ギプス固定や手術が必要になることが多いです。折れ方にもよりますが、6週間足をついてはいけない状態が続く例もあります。
外果の骨折は、捻挫に伴って生じることがあります。荷重が直接かかる場所ではないため、手術をしたとしても足をつけない期間は短く済みます。しかし、再び足を捻るようなストレスがかかってしまうと、再骨折する可能性もありますので注意が必要です。
日本整形外科学会のHPでは、骨にかかるストレスによって骨折のタイプが違うことが解説されています。

参考情報:日本整形外科学会 「足関節果部骨折(脱臼骨折)」≫≫

・【こむら返り】

こむら返りとは、主にふくらはぎが「つってしまう」ことを指します。つってしまう状態とは、筋肉が痙攣している状態になっています。筋肉が痙攣すると、異常な力で筋肉が収縮するため、筋肉の痛みが生じます。運動で疲労した時につってしまうとか、妊婦さんでは夜に足がつることを経験された方も多いと思います。このこむら返りの原因は、ミネラルの不足と言われています。運動をしていて、後半に足がつった経験がある方もいるのではないでしょうか?運動をすると汗をかきます。汗にはミネラルが含まれており、体内のミネラルが不足してしまいます。すると、足がつりやすくなってしまいます。また、妊娠中の方もミネラル不足になりやすいので、スポーツを行っている方と足がつる原因は一緒だと考えられます。
こむら返りになってしまった時の対処法は、ゆっくりと持続的に伸ばすと良いです。筋肉が過剰に収縮しっぱなしになってしまうため、伸ばすことで対処できます。しっかりと筋肉が伸びてくるまでしばらく時間がかかるので、30秒位を目安にしっかりと伸ばして行きます。反動をつけると、筋肉の収縮を誘発してしまうため、反動をつけずに静かに伸ばすことが大切です。
足がつってしまった時の対処法は、日本医師会の広報誌でも紹介されています。

参考情報:日本医師会広報誌 こむら返り≫≫

・【関節ネズミ】

関節ネズミとは、骨や軟骨の一部が関節内に浮遊している状態を指します。捻挫だと思っていたけど、微細に骨折しており関節ネズミに移行する場合もあります。また、捻挫だけでなく、変形性足関節症の骨棘の骨折でも関節ネズミに移行する可能性はあると言えます。
ただ浮遊しているだけでは痛みは出ませんが、関節内に挟まってしまい、関節を動かすことができないようになってしまうと、激痛が走ります。

・【対処方法】

〈RICE処置〉
ここからは対処法をお知らせします。急性外傷の対処法は、rice処置と言われています。
RICE処置とは、急性外傷の対処法の基本です。それぞれ対処方法の頭文字をとって、RICEとしています。詳しく解説して行きます。
R:rest(安静)
患部を安静にすることを指します。ギプス固定や、テーピングでの固定も、このrestに該当します。
I:icing(冷却)
患部を冷やすことを指します。袋に氷を入れて、空気を抜いたアイスパックが用いられることが多いです。自宅では、氷枕や保冷剤、氷嚢を用いることも良いです。冷やす時間は、20分位とされており、感覚がなくなるまで冷やします。その後、一時アイシングは終了し、痛みや熱感が出るか様子を見ます。再び痛みや熱感が出るようでしたら、上記の工程を繰り返します。
C:compression(圧迫)
患部を圧迫することを指します。圧迫することにより、腫れを防ぐことができます。包帯やテーピングで軽く圧迫をします。圧迫が強すぎると、血流が止まってしまうため、定期的に指先の色などを確認します。
E:elevation(挙上)
患部を高く上げておくことを指します。上げておく高さの目安は、心臓よりも高い位置です。
日本整形外科学会監修のパンフレットでもRICE処置が詳しく解説されています。

参考情報:日本整形外科学会監修 スポーツ外傷の応急処置≫≫

・まとめ

今回は、足関節の突然の痛みについて、様々な疾患と、対処法の基本について解説してきました。突然の痛みは、どの疾患をみても、緊急事態が起きていると考えてよい疾患ばかりです。骨折していたり、何かが切れて損傷していたり、炎症していたりするわけです。足関節に限らず、急激な痛みが出た時には、すぐに専門家の診察にかかるべきです。何が起きたのかは自分では判断できないことも多いと思いますので、しっかりと現状を把握してください。