肉離れの原因と改善方法
最終更新日 2021/06/22
接骨院がくグループ代表
柔道整復師 山田 学 監修
太ももやふくらはぎが痛い時にもしかしたら肉離れかも?と思ったことはありませんか?
肉離れという言葉は聞きなじみがあっても実際どんなものかはわからない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、肉離れとはどういうものかをわかりやすく説明して、肉離れの原因や起こりやすい部位や肉離れの家でできる処置方法などについてお伝えしてきますね。
・肉離れ・もくじ
・ 肉離れとは?
・ 肉離れの起こりやすい部位
・ 肉離れの家でできる処置方法
・ 肉離れの重症度の見分け方
・ 肉離れQ&A
・肉離れとは?
肉離れは骨を曲げようとする筋肉と、伸ばそうとする筋肉の両方ともに一度に力が入った瞬間に筋肉同士が引っ張り合って起こることが多い筋肉のケガです。
肉離れについて、比較的に起こりやすい太ももの後ろ側の肉離れの図を用いて説明します。
① 例えば走るときは、太ももの後ろ側の筋肉が縮まり、ふくらはぎをお尻の方向に近づけ前に進むために地面を蹴ります。
※片方の足についてだけお考えください
② 次に、曲がった膝を伸ばそうと太ももの前側の筋肉が縮まり足を伸ばします。
伸ばした足を着いた瞬間に太ももの表の筋肉が無理やり後ろの筋肉をひっぱり肉離れが起こってしまいます。
①から②にかけての速さが早いほど太ももの後ろ側と前側の筋肉が同時に引っ張り合い、肉離れをおこしやすくなります
さらに
・柔軟性のない硬い筋肉
・準備体操が不足しているとき
・身体が冷えてしまっているとき
などは肉離れに注意が必要です。
・肉離れがおこりやすい部位
1.ふくらはぎの内側の筋肉
2.太ももの後ろ側の筋肉
3.太ももの内側から股にかけての筋肉
4.肩から肘までの前側の筋肉
5.お腹の筋肉
以上が比較的肉離れになりやすい部位になります。
特殊なスポーツやお仕事などではこれ以外の場所が肉離れになる場合ももちろんあり、
筋肉であれば肉離れは基本どこにでも起こる可能性があります。
・家でできる処置方法
筋肉を伸ばした後に肉離れかな?
と感じたらなるべく早く応急処置をしてください。
POLICE(ポリス)処置を行います。
・P=Protection(保護)
肉離れの部位を包帯やテーピング、プラスティックの固定などでこれ以上痛めないように保護します。
・OL=Optimal Loading(適切な負荷)
肉離れの損傷度合いに合わせた負荷を少しづつかけていきます。
参照元:筋損傷後の早期運動介入が治癒過程に及ぼす影響 http://gradtex.biol.tsukuba.ac.jp/2013/tjb201401/201010625.pdf
・I=Ice(冷却)
筋肉の痛みをやわらげ、炎症を抑える効果があります。
・C=Compression(圧迫)
テーピングや包帯などで圧迫して、これ以上筋肉が離れないように、また内出血や腫れを広げないようにする効果もあります。
・E=Elevation(挙上)
患部を心臓よりもなるべく高い位置に上げて血流を制限します。
・炎症の強い時期(痛めてから48時間以内)
・痛めてから3日~2週間まで
・2週間以降
などの期間や状態に合わせて
最適な処置を行ってください。
・肉離れの重症度の見分け方
肉離れの検査をするにはエコーを使って確認するのが確実ですがエコーがない場合はこのような検査により肉離れの重症度合いを確認することもできます。
ご自宅でこの検査をする場合は極力無理をしないようにしてください。
2次的に痛めてしまう可能性もあります。
ふくらはぎの場合
太ももの後ろ側の場合
太ももの前側の場合
・肉離れQ&A
肉離れが起こりやすいスポーツはどんなスポーツですか?
そのスポーツによって痛めやすい瞬間があります。下に一覧でまとめますね!
寒い日や寝不足など、身体のコンディションが良くない時は特に気を付けてください!
《太ももの後ろ側の肉離れ》
ダッシュしたときに痛めやすい、ダッシュしてから減速した瞬間、また急に方向を変えるときに注意!
陸上短・中・長距離、野球、バレーボール、バスケットボール、ラグビーなど
《太ももの前側の肉離れ》
サッカーのシュートの際に起こりやすい、試合の後半などに足が疲れてきた時に特に注意!
サッカー、バレーボール、バスケットボール、など
《ふくらはぎの肉離れ》
バドミントン、テニスやバレーボールなどのサーブ時に注意!
テニス、バドミントン、バレーボール、バスケットボール、サッカー、陸上中・長距離など
肉離れが再発しにくい運動復帰の目安はありますか?
肉離れになった場所は元々そのスポーツで負担がかかりやすい場所なので復帰時期は慎重に決定する必要がありますね。
肉離れの場所が例えば右足だったとします。復帰時期は、走った時に痛めていない左足と同じような感覚で動かせるかが
目安です。
ひきつれる感覚や柔軟性に左右差があると再発してしまうリスクが高まります。
早期復帰に向けて確認しながら頑張りましょう!